海外ドラマ好きの独り言

海外ドラマ好きのOLが、ドラマの感想をつらつらと述べるブログです。クライムサスペンス、法廷物中心、時々ハートフル

ライ・トゥ・ミー 嘘は真実を語る ライトマン博士の性格に耐えられるかが鍵

ライ・トゥ・ミー(Lie to Me)、5年程前に観てハマっていたドラマの再放送をしているので観ている。しかし5年前にも思ったが、主人公の性格が悪すぎて、というより「生理的に無理」なレベルにあってちょっとしんどい、のである。

主人公のカル・ライトマンは精神行動分析学者。彼の設立した研究所は「人の嘘を見抜く」仕事をしている。いわゆるプロファイリング物だが、民間の企業というのがとても面白い。FBIや警察に頼まれて犯人の分析をしたりもするが、一般の依頼、例えば浮気調査とか、企業スパイなどの調査も行う。彼と彼のチームが人の顔の「微表情」を読みとり、真実を探っていく。

ストーリーは非常に面白い。面白いのだが、主人公であるライトマンの性格が悪く観ていて腹がたってくるのだ。
とにかく喋るときに相手を小馬鹿にしたり無礼な態度をとる。この手のプロファイラーや探偵が、相手を怒らせたりいらつかせたりしてボロをださせるのは刑事コロンボからの常套手段であるが、このライトマンの場合、調査対象でない相手に対しても態度が悪い。要するに性格が悪い。
いわゆる天才が凡人を理解できない故に態度が悪くなるのもよくあるが、そういう場合その天才はたいてい人間関係にコンプレックスをもっていて孤独だ。
『メンタリスト』のジェーンや『エレメンタリー』のホームズはそういう孤独なところがセクシーな魅力になっている。
がしかし、このライトマン、なんせ研究所の所長だ。部下がいる。その部下に対しても態度が悪いのだ。つまりパワハラ気質全開である。
新しいドラマだと『BULL』の主人公も天才的な心理学者で審理コンサルタントの会社を経営しているが、ブルは性格がいい。陽気で部下思いで部下からも慕われている。その点、ライトマンは部下からも天才と認められてはいても嫌われている。パワハラで訴えられ兼ねない態度の悪さなのだ。

その上このライトマン、だらしないのだ。これは私の好みの問題かもしれないが、立ったまま物を食べる、食事中のテーブルに足をのせる、人をわざといらだたせるためにやっていることもあるが、それが癖になったのかと思うくらい1人の時もだらしがない。
その上セクハラおやじである。これ、誰も気にしていないようだが女性にべたべた触る。アメリカ人だからそんなものだよね、などと騙されてはいけない。触りすぎだ。

とまあ、ここまで主人公の悪口を言ってもなおこのドラマはお勧めドラマだ。本当に面白い。だた、1回目は性格悪いなーくらいだったライトマンが2回目に観てみると生理的に無理、となった。本国アメリカで、シーズン1は大人気だったのにシーズン3で打ち切りになるほど視聴率がおちたというのもその辺りに理由はないだろうか。きっと私だけではないはずだ。ライトマンを受け入れられるかどうかがこのドラマを楽しめる鍵となりそうだ。