海外ドラマ好きの独り言

海外ドラマ好きのOLが、ドラマの感想をつらつらと述べるブログです。クライムサスペンス、法廷物中心、時々ハートフル

クリミナルマインド ー 陰惨なテーマをドライなキャストで見せる良質なドラマ

何のドラマが一番好きか、というとその時その時で変わるものだ。自分の好みが変わるというのもあるけれど、ドラマもシーズンを重ねるごとにテーマや雰囲気がかわってきて、つまらなくなったりする。
長いシーズンやっているドラマだと、キャストの入れ替えもあり、シーズンごとに雰囲気が大きく異なることもあり、お気に入りのシーズンとそうでもないシーズンがある。

そんな中、クリミナルマインドはブレないテーマで安定して面白いドラマだと思う。すでに15年以上、12シーズンも続いているドラマなので、みんな見たことがなくても名前くらいは聞いたことがあるだろう。BAU(FBIの行動分析課)のメンバーが異常犯罪の犯人を分析し、事件解決に奔走する一話完結型のドラマである。
なんといっても扱う犯人が異常犯罪、ほとんどが連続殺人犯のサイコパスだから陽気なドラマではない。犯人の心理を描くため、犯罪の一部始終を見せることも多いので、エグいシーンも多い。週末の「イッキ見サンデー」とやらでまとめて見ると落ち込むことがあるので要注意だ。

その犯罪や異常心理のリアリティこそがこのドラマの面白さなわけだが、もうひとつ私はこのドラマの登場人物達のプロフェッショナルぶりが好きだ。、管轄の警察署から依頼がくると専用の飛行機にのって現地に飛び、事件を分析する。地元警察が手に余るからFBIをよんでいるので、現地でも歓迎されることが多い。(たまに縄張り争いがないこともないが、ごく稀) 犯人のプロファイリングをし、容疑者を発表する時は地元の警察官達がメモを片手に真剣に話を聞く。このシーンが毎回地味に好きなのだ。

そして、この手の犯罪捜査ドラマでありがちな、メンバー間の権力争いや私的な確執がほとんどない。私の嫌いな、チーム間がねじれた恋愛関係でぐちゃぐちゃになっていったり、新人がはいってきておっちょこちょいをやらかすなどという余計なエピソードが一切はいらないのである。なんといってもエリート集団だから、新メンバーが入ってもプロ同士、すんなりとなじんでゆくのが心地よい。

12シーズンにいたるまで続くこの安定感が、どのシーズンを見ても面白いという稀有なドラマを支えている。
さて、最新シーズンで主要メンバーの一人、デレク・モーガンが去ることになった。大きな山場を超えてなお私の一番のお気に入りドラマでいられるか、祈るような気持ちだ。