海外ドラマ好きの独り言

海外ドラマ好きのOLが、ドラマの感想をつらつらと述べるブログです。クライムサスペンス、法廷物中心、時々ハートフル

エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY - 上質なクライムサスペンス

定期的にドラマ化、映画化されるシャーロック・ホームズで、今話題なのはこのElementary(エレメンタリー)と ベネディクト・カンバーバッチを有名にしたSHERLOCK(シャーロック)だろう。どちらもシャーロック・ホームズを現代にもってきたドラマである。
SHERLOCKの方は、イギリス・BBC制作で、現代版であるという点以外では比較的原作に忠実だ。一方Elementaryは、舞台をニューヨークにうつし、ワトソンも女性にした点からも、もはやホームズをモチーフにした別物と考えられる。ワトソンだけでなく、あの宿敵モリアーティさえも女性にしたのもドラマを盛り上げる点ではなかなか効果的である。原作のオマージュとしてとらえれば、兄のマイクロフトやレストレードなどの登場もそうきたか!と言った風でなかなか楽しい。シャーロキアンにもおすすめのドラマである。

原作でもホームズは麻薬という悪癖をもっているが、このドラマのホームズは完全な依存症患者である。元医者のワトソンは麻薬依存患者の回復をサポートする付添人を仕事としており、当初はホームズの父親に雇われてホームズの付添人として同居している。そして二人でニューヨーク市警の顧問として様々な難事件を解決してゆく。

ホームズというのは、子供の頃原作を読んだときに衝撃を覚えたくらい性格が悪い。どこに出てくるホームズも、天才で人嫌いで常に人を小馬鹿にしている人間的に難ありの人物として描かれるが、Elementaryのホームズも例外ではない。例外ではないのだが、そこのバランスが絶妙で、それがこのドラマの人気を支えていると思う。
自分が天才であるとの自負も高いが、それなりに人の事も評価する。変人ではあるが一定の社会的常識もある。だからかなり早い段階で市警のグレッグソン警部やベル刑事とのある種の友情ができるので、ホームズの天才的なひらめきに加え、チームで事件にあたる面白さも見られる。

ところでワトソンを演じるのはチャーリーズエンジェルでおなじみのルーシー・リュー。いったい何歳の役なんだろうか。婚活などもしているから30代だと思うが、実年齢は恐らく50歳くらいだ。アジア系は若く見えるとはいえ古くから知っている女優さんなだけに多少の違和感はある。
このワトソンとホームズには恋愛関係にならないでほしい。今のところそれぞれ恋人がいたりいなかったりでいい仲間として関係を深めている。万が一この二人が恋愛関係になったりすると急にチープなドラマになってしまう恐れがある。(「メンタリスト」のように)
この二人には是非今のままのプロフェッショナルな関係を続けてほしい。