海外ドラマ好きの独り言

海外ドラマ好きのOLが、ドラマの感想をつらつらと述べるブログです。クライムサスペンス、法廷物中心、時々ハートフル

リスナー カナダのクライムサスペンスドラマ

リスナー(The Listener)はサブタイトル「心を読む青い瞳」の通り、人の心が読める男性を主人公としたドラマである。カナダのドラマは始めた見たが、救急車の色が違うとか、組織名がFBIじゃなくてIIBだとかで時々アメリカじゃなかったっけ、と思うくらいだ。

主人公のトビーは人の心が読める。心理学的に人のがわかるのではなく、生まれ持った超能力的な力なので、この部分だけSF要素があるのだが、全体的には割とリアルな一話完結型のクライム・サスペンスだ。トビーは救急隊員だが、その能力をいかして警察の捜査に協力する。面白いのは人の心すべてがよめるわけではなく、そのとき相手が思い描いていることだけがよめるのだけな点だ。だから心理ゲームのように上手く質問をして必要な答えを思い浮かべてもらわなければならない。そして、仮に犯罪を思い浮かべていたとしても、本当に犯人なのか、単なる願望なのか、あるいは目撃していただけなのかはわからないのでそれを手がかりに捜査をするという謎解き要素が面白い。

トビーはこの能力のせいで子供の頃から苦労して、親とも生き別れて孤独な人生を送ってきたが、意外と普通の好青年だ。彼女もいたし親友もいる。おしゃべりではないが、バーでナンパをするくらいの積極性もある。秘密をかかえながらもそれなりに楽しく生きているのがいい。
そして犯罪捜査のために女性捜査官と組むのだが、安易にこの女性捜査官と恋愛関係にならないのがすごくいい。私の好みの展開だ。シーズン1では女刑事のチャーリーが彼のよき理解者となるが、あくまでも捜査上の付き合いだし、シーズン2以降はIIB(統合捜査局)のミシェルと組むが、このミシェルは夫がいてトビーとはまったく恋愛の気配がないまま親友となる。プロフェッショナルな大人の関係がドラマをぐっと上質なものにしていると思う。

特にIIBに舞台が移動してからは、仲間や上司との関係も丁寧に描かれ、一話ごとの事件も全体の流れもよくできていて、シリアス過ぎず、ふざけ過ぎず、バランスのとてもよい面白いテレビシリーズ。